2011年02月19日

ピアチエレの閉店

ファッション工房SAKURAKOのリンクの一番最初に掲載の
「 ピアチエレ 」が、今月の25日に閉店になります。

日本のデザイナーの草分け的存在である明治生まれの松崎喜之助氏により昭和21(1946)年に創業されたオートクチュールで、「 ピアチエレ 」 という 名前は画家有島生馬が命名。
また、高松宮妃殿下の御後援のもとに、龍村美術織物、クリスチャン・ディオールとタイアップして、高輪光輪閣で大々的にファションショーを開催しました。当時の顧客は宮家の方々、政財界お歴々の奥様やお嬢様方でした。

・・・そして、
大学を卒業後、どうしても洋裁の道に進みたかった私が、見習いとして就職したお店です。
当時は、オートクチュールの全盛時代。
30数人の従業員の方々が、残業、残業の毎日でした。
華やかな顧客の方々に目を瞠り、
また、お店に入って初めて仕上がった服を目にした時、その出来栄えに感動したことは、今でも脳裏に焼きついております。
エレガントなデザインとカッティングの技術、職人気質の丁寧な手仕事・・・
近頃では忘れさられてしまったことが、今日に至るまで脈々と受け継がれてきておりました。 
とても残念でなりませんが、その一分でも伝えていかなければと思っております。
いま、このようにオートクチュールと、お教室を続けていられるのも 「 ピアチエレ 」 で仕事をさせていただいたおかげです。
感謝でいっぱいです。



fashionkoubou at 23:55│TrackBack(0)clip!オーダー | 洋裁

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